« 生活スケッチ-28:マグロの生ハム | トップページ | 「ねこ」アルバム-33:しんどい »

2007年9月 9日 (日)

生活スケッチ-29:森の時間

いよいよ暑い夏が終わろうしているのに、今日は、夏が最後の悪あがきをしているかのような、暑い一日でした。

そんな中、所要で出かけた山梨で、時間を見つけて、昇仙峡に行ってみました。

昇仙峡は、ワインで有名な甲府の町から、10キロほど山に入った所にあります。

Dsc_0003

山は、岩山と言ってもよいくらいで、その巨大な岩が川に落ち、滝の景色や、岩の間を水がうねりながら流れる景色を作り出しています。

Dsc_0048

昇仙峡の入り口から、川沿いに道路があります。休日以外は、この道を車で走ることも出来るようですが、休日は、その道を馬車が走ります。

わたしたちは、あまり時間がなかったため、馬車のアプローチはあきらめ、入り口から4キロほど上流の駐車場に車を留めて、歩行者専用の道を歩くことにしました。

Dsc_0044

川の横を歩いていると、気温はまだまだ高かったものの、緑と木漏れ日に、秋の気配を感じました。

Dsc_0046

川は、先日の台風の影響もあり、溢れるばかりの水が川底の砂を巻き上げ、岩の間を激しく流れていました。

Dsc_0021

川の流れに逆らいながら上流に向けて歩く事約30分。

落差30mの仙娥滝に到着し、たっぷりと森の匂いを吸い込むため、何度も深く息を吸い込みました。

Dsc_0024

この山はどの切り口を見ても岩です。その岩の上に、岩の隙間に、木が根を降ろしています。

気の遠くなるような時間が、ここに流れていたことが解ります。

わたしの住んでいる東京のマンションの窓からは、東京では珍しい多くの木々を見ることが出来ます。

その木々は、どれも数十年の時間の上に立っています。

しかし、この木々が、これから始まる開発によって、どれだけ残るか解りません。

行政は、緑地の面積と本数で開発計画を評価します。

その為、現存する木々が切り倒されても、どこかの山から持ち出された木が新たに植えられれば、その基準を満たすことになります。

日本は都市は、こうして築かれて来ました。

しかし、その行為は、そこにあった時間を断裂させます。

連続する時間は分断され、人間の知恵の下に、自然の時間を閉じ込めようとします。

岩の上に生きる木々が、生物の寝床としての森をつくり出しました。

その遥かな時間の流れのほんの最後に人間が登場し、森をとてつもない勢いで破壊しています。

久しぶりに森に入り、木々と水の流れを眺めながら、わたしたちの常識が、自然の中では、いかに独りよがりの考えであるか、思い知らされました。

|

« 生活スケッチ-28:マグロの生ハム | トップページ | 「ねこ」アルバム-33:しんどい »

ひとりごと」カテゴリの記事

コメント

何百年、何千年も掛けて少しずつ岩を削り続けて出来た流れなのでしょうね。
マイナスイオンを沢山浴びて、さぞやリフレッシュしたことだと思います。

投稿: 凛太郎 | 2007年9月11日 (火) 09時36分

凛太郎さん

今回見た自然の場所は、まだまだ入り口かもしれませんが、東京の公園や河川敷で見かける自然とは、全く質の異なるものでした。
たまには、こうした濃い自然に触れることが重要だと思いました。

投稿: iいさぶろう | 2007年9月11日 (火) 22時37分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/398105/7876900

この記事へのトラックバック一覧です: 生活スケッチ-29:森の時間:

« 生活スケッチ-28:マグロの生ハム | トップページ | 「ねこ」アルバム-33:しんどい »